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紳士の国、イギリスの文化とは?食事や特徴もまるっと紹介

大英帝国として隆盛を極め、世界をリードした歴史をもつイギリスには、日本にも影響を及ぼした生活様式や制度がたくさんあります。

今回の記事では、そんなイギリスの文化や習慣をいくつかご紹介します。

1.イギリス国内にある、3つの文化について

イギリス 文化

ひと口に「イギリス」といっても、実はイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドという4つの地域の集合体で、それぞれに独自の歴史や文化をもっています。

イギリス国旗のユニオン・ジャックはウェールズを除く3つの地域の旗を重ね合わせたものです(ウェールズの呼称はイギリス王室の皇太子の正式名称「プリンス・オブ・ウェールズ」に入っている)。

特にスコットランドは今でも独自の文化を色濃く残しています。世界的にもタータンチェックやキルト、バグパイプ、スコッチウイスキーなどが広く知られています。

スコットランド地域に入ると道路標識などが英語とスコットランド語の両方で表示されます。

歴史と伝統

イギリスは長い歴史を持ち、その伝統は国のアイデンティティの一部です。王室、特に英国王室は、国民にとって大きな誇りの源です。国王または女王の戴冠式や結婚式などの王室の行事は、国内外で大きな注目を集めます。

文学

イギリスはシェイクスピア、チャールズ・ディケンズ、J.K. ローリングなど、世界的に有名な作家を多数輩出しています。イギリス文学は、豊かな言語表現と創造的な物語で知られています。

音楽文化

ビートルズ、ローリング・ストーンズ、アデル、エド・シーランなど、イギリスは多くの国際的な音楽スターを生み出しています。ロック、ポップ、クラシックなど、様々なジャンルが根強い人気を誇ります。

芸術文化

ターナー、コンスタブルなどの画家や、現代アートシーンの影響力あるアーティストたちがイギリス芸術を世界に知らしめています。ロンドンのテート・モダンやナショナル・ギャラリーなどの美術館は、重要な文化施設です。

食文化

イギリス料理はしばしば誤解されがちですが、フィッシュ・アンド・チップス、サンデーロースト、アフタヌーンティーなどの伝統的な料理は国民に愛されています。また、多文化国家として、インド料理や中華料理などの国際料理も人気です。

スポーツ文化

サッカー、ラグビー、クリケットなどが国民的なスポーツであり、プレミアリーグなどのサッカーリーグは世界中で観戦されています。

2.イギリス旅行前に知っておきたい食文化について

イギリスの食文化①「食事はまずい?」

イギリスの食事は概して薄味です。テーブルの上に塩、こしょう、ケチャップなどの調味料が置いてあり、各自の好みで味を調整して食べます。

薄味であることが「美味しくない」という悪評のもとになっているものと考えられます。

しかし、イギリスの家庭では冷凍食品が多用されるように、あまり食事にこだわりをもたない国民性であることも確かなようです。

一方、イギリス料理の代表とされるフィッシュアンドチップスは日本人にも好評です。

また、イングリッシュブレックファーストと呼ばれる朝食は、トーストと共にオムレツやソーセージ、マッシュルームやビーンズなどが付き、なかなか豪華で美味しいと人気です。

近年では各国エスニック料理の影響や、世界の新進気鋭のシェフがロンドンに出店したりしている影響で、イギリスの料理のレベルも上がってきていると評判です。

イギリスの食文化②「紅茶をよく飲む」

ロンドンを歩くと、紅茶の専門店が多いことに気づきます。デパートの食品売り場でもたくさんの紅茶が並んでいます。イギリスでは紅茶はミルクティーにして飲むのが一般的です。

昼食と夕食の間に紅茶と共にサンドイッチ、スコーン、スイーツなどを楽しむアフタヌーンティーの習慣もイギリスから始まりました。

優雅なイメージのあるアフタヌーンティーですが、もともとは労働時間の長い労働者のための栄養補給の習慣から始まったそうです。

3.イギリスの交通文化について

イギリスの交通文化①「車は左側走行」

海外では多くの国が左ハンドルで右側走行ですが、イギリスでは日本と同じく右ハンドルの左側走行です。日本がイギリスの制度を取り入れたため同じになっているのです。

しかし、イギリスの車を運転すると戸惑うことがあります。それは、多くの車でワイパーとウインカーの位置が日本と逆になっているためです。

ウインカーを出そうとしてワイパーを動かしてしまうことが多々あるのです。

イギリスの交通文化②「規則順守が厳しい」

イギリスの道路には監視カメラがたくさんついていて、規則違反を厳しく取り締まっています。速度違反などはもちろん、バスレーンを走行することなども罰金の対象になります。

距離や速度はマイルで表示されているので、戸惑うこともあるでしょう。イギリスの車はマイルとキロメートル両方で速度が表示されるものが多いようです。

イギリスの交通文化③「その他」

信号は縦に並んでいて、青から赤になる時だけではなく、赤から青になる時にも黄色信号が灯ります。住宅街などでは特に道路が駐車場として使われるので、路上駐車が多いです。

高速道路は原則無料ですが、一部有料のところがあります。夜間にクラクションを鳴らすことは禁止、緊急車両も夜間はほとんどサイレンを鳴らしません。

4.イギリスの街角文化について

イギリスの街角文化①「パブが発達」

イギリスでは地方の小さな村や町にもパブがあります。お酒だけなく、食事を提供する所も多いようです。昼間からお酒を飲んでいる人の姿もよく見かけます。

パブはお腹を満たすだけでなく、人々の憩いの場でもあるのです。パブの中には劇を上演するところもあり、飲食をしながら観劇ができます。

イギリスの街角文化②「傘をささない」

イギリスの天気が良くないことはよく知られています。ロンドンなどでもよく雨が降りますが、人々はあまり傘を差しません。

日本と違って小雨が多いこと、降っても比較的短時間なことが理由です。

イギリスの街角文化③「食器の泡を流さない」

今では食洗器を使う家庭が多いのですが、手洗いをした場合、洗剤の泡を流さない人が多くいます。

タオルで拭くのだから構わない、と考えるようですが、洗剤は体に良くないと思っている日本人にはびっくりする習慣です。

イギリスの街角文化④「芸術鑑賞が無料」

イギリスでは大英博物館をはじめ、多くの博物館や美術館が無料です。

「芸術はみんなのもの」という考えが浸透しているためですが、世界的なコレクションを無料で鑑賞できるのですから、旅行に行く機会があれば是非、博物館や美術館に足を運ぶ時間を取りたいものです。

5.イギリスの芸術文化を表している観光ポイント

ウェントワース・ウッドハウス

ウェントワース・ウッドハウスは、300以上の部屋を持つ巨大なカントリーハウスです。この邸宅は2.5エーカーの敷地に広がり、さらに87エーカーの庭園と敷地に囲まれています。

18世紀半ばに着工し、40年以上かけて建設されました。2017年にウェントワース・ウッドハウス保存トラストが購入するまで、個人所有でした。

ウェントワースは、ジェーン・オースティンの代表的な小説「高慢と偏見」に登場するペンバリーのインスピレーションになったのではないかと言われています。

アッティンガムパーク(Shropshire)

18世紀に建てられたこの邸宅を訪れて、広大な公園と散歩をお楽しみください。この邸宅は当初8000エーカーの広さがありましたが、最後のバーウィック卿夫妻が4000エーカーを売り払いました。

彼らは、この土地を売却することで、所有している間の修復資金を得ました。現在では、ナショナル・トラストが管理しています。第一次世界大戦中は負傷した兵士のための病院として、その後は成人教育大学として運営されました。

現在は、ナショナル・トラストの地域本部となっており、展示や庭園の散策など、観光客にとって素晴らしい1日となるでしょう。

モンタキュート・ハウス

モンタキュート・ハウスは、エリザベス朝時代の建築の見事な一例です。

フォーマルな庭園、印象的なガラス細工、太陽の光で輝くと言われる蜂蜜色のハムストーンなど、この家が訪問者を感動させるために建てられたことは明らかです。

この邸宅には、社交や運動のための屋内空間として、最長の「ロングギャラリー」があります。モンタキュートは、ナショナル・トラストの管理下に置かれた最初のカントリーハウスの1つです。

サマーリトン・ホール

華麗な内装と格式ある庭園で知られる美しいビクトリア朝の大邸宅、サマーリトン・ホールを訪れれば、きっとご満足いただけることでしょう。

庭園の中心は、1846年に植えられたイチイの迷路で、英国で最も美しい迷路のひとつと言われています。この邸宅は、第4代サマリートン男爵が所有、管理、居住しています。

最後に

以上、イギリスの文化や習慣のいくつかをご紹介しました。

イギリスはゴルフやサッカーなどのスポーツ、鉄道や自転車、電話などさまざまなものの発祥の地です。

また、ビートルズやレッド・ツェッペリン、クイーンなど偉大なロックバンドを生み出した国としても知られています。

イギリスに旅行に行く機会があれば、それぞれの興味に従って、ディープに楽しんでください。

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