コロンビアの文化は、多様な民族、地域、歴史的背景が融合して生み出された豊かな伝統と習慣で知られています。
先住民の文化、アフリカの影響、ヨーロッパの植民地時代の遺産が共存し、独自の音楽、ダンス、美術、料理、祝祭が形成されています。
記事では、そんなコロンビアの文化をまとめて紹介しています。
1.コロンビア特有の文化とは?
カーニバル
コロンビアにはいくつかの有名なカーニバルがありますが、特にバランキージャのカーニバルとバレンキアのカーニバルが有名です。
これらのお祭りは、音楽、ダンス、衣装、芸術が融合したカラフルなイベントです。
クンビア
コロンビアの伝統的な音楽とダンスで、アフリカ、インディアス、ヨーロッパの文化の影響が見られます。
クンビアは、民族の融合を象徴し、コロンビアのアイデンティティの一部とされています。
サルサ
コロンビアのカリは、サルサの世界的な中心地として知られています。サルサはキューバで発祥した音楽とダンスですが、コロンビアのサルサシーンは独自のスタイルがあります。
コーヒー文化
コロンビアは世界的に有名なコーヒー産地であり、コーヒーは国内外で重要な文化的要素となっています。
コーヒー農家やコーヒーを飲む習慣が、コロンビアの日常生活に根ざしています。
先住民文化
コロンビアには様々な先住民族がおり、彼らの文化や伝統が現代のコロンビア文化に影響を与えています。
例えば、シウダ・ペルディダ(失われた都市)と呼ばれる古代テイロナ文明の遺跡は、コロンビアの歴史と文化遺産の象徴となっています。
エル・ディア・デ・ロス・レイェス・マゴス(三賢者の日)
1月6日に祝われるこの祭りは、キリスト教の三賢者がイエス・キリストに贈り物を持って訪れたことを祝うものです。
家族や友人と一緒に食事を共有し、贈り物を交換します。
セマナ・サンタ(聖週間)
キリスト教徒にとって非常に重要な時期で、イースター前の1週間を祝います。
コロンビアでは、特にポプリャンとムルシアの町で、壮大な宗教行事やパレードが開催されます。
テホ
コロンビアの伝統的なスポーツで、クレイターゲットに金属ディスクを投げるものです。テホは社会的なイベントであり、家族や友人と一緒に楽しむことが一般的です。
コロンビアの映画
コロンビアの映画産業は近年、国際的に評価されています。
コロンビアの映画は、歴史、社会問題、家族関係など、さまざまなテーマを扱っており、コロンビアの文化とアイデンティティを反映しています。
ガイト
コロンビア北部の伝統的な音楽スタイルで、フラウト、トロンボーン、小型ドラムなどの楽器が使用されます。ガイトは、カリブ海沿岸の文化に深く根ざしており、地域の祭りやダンスイベントで演奏されます。
シルレタ
アンデス地方で見られる芸術形式で、家々の外壁に鮮やかな色で描かれた幾何学的デザインです。
シルレタは、先住民の文化とスペインの影響が融合したもので、コロンビアの伝統的な建築やデザインに特徴的です。
ジャン・デ・リエンゾ
コロンビアの民話に登場するキャラクターで、悪戯好きな精霊です。彼は悪戯をして人々を驚かせることで、教訓を伝える役割を果たします。
ジャン・デ・リエンゾはコロンビアの民間伝承の一部であり、子供たちに物語として語り継がれています。
シクリビア
コロンビアの北部アンデス地方の伝統的な料理で、トウモロコシの皮で包んだ米と鶏肉の蒸し料理です。
シクリビアは特別な日や祝祭日に家族や友人と一緒に食べられることが一般的です。
コロンビアの工芸品
コロンビアでは、様々な民族が独自の工芸品を作り上げています。
例えば、ウィチャ(ショルダーバッグ)、ソンブレロ・ブエルタイオ(伝統的なコロンビアの帽子)、フィリグリーナ(細かい金属細工のアクセサリー)などがあります。
ジャイアント・キト(キトの巨人)
コロンビアのインディオ文化に由来する伝説で、巨人が地球を創造したという物語です。
この伝説は、インディオ文化の独自の宇宙観を示しており、現代のコロンビア文化にも影響を与えています。
チャンタ・デ・ディセンブレ(12月の歌)
コロンビアでは、クリスマスシーズンに独自の歌が歌われます。
これらの歌は、家族や友人と共に楽しむことが一般的で、コロンビアのクリスマスの伝統の一部となっています。
エル・ディア・デ・ラス・ベリタス(燭台の日)
12月7日に祝われるこの祭りは、家々の前に蝋燭を立てることで聖母マリアを迎え入れるものです。この行事は、家族や地域社会との絆を強める機会として
機能し、コロンビアの人々にとって非常に重要な伝統となっています。エル・ディア・デ・ラス・ベリタスでは、友人や家族が集まり、音楽やダンスを楽しみながら、蝋燭で美しく飾られた通りを散策します。
ジャイアント・デ・マサ(コロンビアの伝統的なパン)
コロンビアの伝統的なパンで、ホワイトコーンフラワー(トウモロコシの粉)を使って作られます。
ジャイアント・デ・マサは、朝食や軽食、家族の団らんの際に楽しまれることが一般的です。
フェリア・デ・マニサレス(マニサレスのお祭り)
コロンビア中央部のカルダス州の州都マニサレスで開催される年次イベントで、毎年1月に開催されます。
フェリア・デ・マニサレスでは、音楽、ダンス、馬術ショー、花火などのイベントが楽しめます。このお祭りは、コロンビアの文化と伝統を祝うための機会となっています。
モクアナ(コロンビアの神話のキャラクター)
コロンビアの先住民族の伝説に登場する女性の精霊です。
彼女はしばしば、水や自然と関連付けられ、先住民の文化や信仰が現代のコロンビア文化にも影響を与えていることを示しています。
コロンビアの民謡
コロンビアには多くの民謡があり、国内各地の音楽伝統を反映しています。コロンビアの民謡は、人々の暮らしや歴史、自然など、さまざまなテーマを扱っており、国の文化遺産の一部とされています。
2.コロンビアの有名料理や食文化について
アレパ
とうもろこしの粉で作られた平たいパンで、コロンビアの食卓に欠かせない存在です。アレパは朝食や軽食に食べられ、さまざまな具材とともに楽しまれます。
エンパナーダ
揚げたり焼いたりしたパイで、肉、魚、チーズ、野菜などの具材が入っています。エンパナーダは、屋台や市場で手軽に購入できる人気のスナックです。
サンコチョ
コロンビアの伝統的なシチューで、鶏肉、牛肉、豚肉、野菜、トウモロコシ、プランテンなどが入っています。
サンコチョは、家族や友人と一緒に食べることが一般的で、コロンビアの家庭料理の代表格です。
バンデハ・パイサ
コロンビア北西部のアンティオキア地方の典型的な料理で、ご飯、赤豆、プランテン、アボカド、チョリーソ、血ソーセージ、豚皮、卵などが盛り合わせられています。
この料理は、その豊富な具材から、コロンビアの食の豊かさを象徴しています。
アジアーコ
鶏肉と米を使った炊き込みご飯で、コロンビア料理の定番です。アジアーコには、さまざまな野菜やスパイスが加えられ、香り豊かな一皿に仕上がります。
レチョナ
コロンビアの祝祭料理で、丸ごとの豚を詰め物とともに焼いたものです。レチョナは、クリスマスや結婚式などの特別な機会に家族や友人と共に楽しまれます。
タマレス
とうもろこしの粉で作った生地に具材を包んで、バナナの葉で包んで蒸した料理です。タマレスは、特別な機会や祝祭日に食べられることが一般的です
チグアロ
太平洋沿岸地域で一般的な料理で、魚や海産物をココナッツミルクで煮込んだものです。
チグアロは、その独特の風味と濃厚さで知られており、コロンビアの海産物料理の中でも特に人気があります。
オカ(オカ・デ・セロ)
コロンビアのアンデス地方で広く食べられる、豚肉や鶏肉を使った煮込み料理です。オカには、さまざまな野菜やジャガイモ、トウモロコシが加えられ、家庭料理の定番となっています。
パン・デ・ボノ
ユカ粉とチーズを使ったコロンビアの伝統的なパンで、もちもちとした食感が特徴です。パン・デ・ボノは、コーヒーやホットチョコレートと一緒に朝食やおやつに食べられます。
アトラパクチュンボ(ハチミツ)
コロンビアの伝統的なデザートで、ココナッツとココナッツミルク、砂糖を使って作られます。アトラパクチュンボは、さまざまな祝祭日や家族の集まりで楽しまれることが一般的です。
コロンビアのコーヒー
コロンビアは世界有数のコーヒー生産国であり、そのコーヒーは独特の風味と品質で知られています。コロンビアでは、コーヒーをタンタロ(伝統的なコーヒーカップ)に入れて飲むことが一般的です。
3.コロンビアのタブーやマナー
個人の質問に対して控えめに
コロンビア人は親しみやすく、友好的ですが、個人的な質問やプライベートな話題に関しては控えめにすることが重要です。特に給与や政治的意見に関する質問は避けましょう。
ペーソの取り扱い
コロンビアでは、紙幣を直接手渡すのではなく、トレイやカウンターに置いて渡すことが一般的です。また、大きな額の紙幣を持ち歩かず、小額の紙幣や硬貨を用意しておくと便利です。
遅刻に寛容であること
コロンビアでは、時間にルーズな文化が一般的で、遅刻が許容されることが多いです。しかし、ビジネスや重要なアポイントメントでは、時間を厳守することが期待されます。
身だしなみに気をつける
コロンビア人は、外見やファッションに気を使うことが一般的です。特に都市部では、きちんとした服装や清潔感が重視されます。
スペイン語で挨拶する
コロンビアの公用語はスペイン語です。挨拶や簡単な会話をスペイン語で行うと、現地の人々とのコミュニケーションがスムーズになります。
身振り手振りを使ってコミュニケーション
コロンビア人は、表情豊かで身振り手振りを多用することが一般的です。相手とのコミュニケーションで身振り手振りを使うことで、より円滑なやりとりができます。
踊りや音楽を楽しむ
コロンビアでは、音楽やダンスが人々の日常生活の一部です。地元の音楽やダンスを楽しむことで、現地の文化に触れることができます。
4.コロンビアの雑学や豆知識
コロンビアは世界第二位のエメラルド生産国
コロンビアは、エメラルドの生産量が世界第二位(ザンビアに次ぐ)であり、その品質は世界的に高い評価を受けています。
特に、コロンビア産のエメラルドはその鮮やかな緑色が特徴で、高級ジュエリーとして人気があります。
エル・ドラド伝説の発祥地
コロンビアは、伝説の黄金の都市エル・ドラドの発祥地とされています。この伝説は、スペイン人が南アメリカ大陸に到達した際に、先住民の黄金の財宝に関する話を聞いて広まったものです。
コロンビアは蘭の多様性が豊か
コロンビアには約4,000種類の蘭が自生しており、世界で最も多様性に富んだ蘭の生息地とされています。コロンビアの国花は、そのうちのひとつであるカトレア(Cattleya trianae)です。
サイクリングが盛んな国
コロンビアはサイクリング競技が盛んで、数多くの国際的な自転車ロードレース選手を輩出しています。また、首都ボゴタでは週末にカーフリーデーを開催し、市民が自転車や徒歩で街を楽しむことができます。