
「愛犬に、おしゃれで素敵なフランス語の名前を付けたい!」
そう思っている飼い主さんも多いのではないでしょうか?響きが美しいフランス語は、犬の名前にぴったりですよね。
でも、実はフランスには、犬の名前に関するユニークなルールがあることをご存知でしたか?
この記事では、フランスならではの犬の命名ルールから、2025年に流行が予想される名前、そして文化が反映された面白い名前まで、どこよりも詳しく解説します。
目次
フランスの犬の命名ルール「今年のアルファベット」とは?
フランスで血統書付きの犬(LOF登録犬)に名前を付ける際には、その年に生まれた犬は、定められたアルファベットで始まる名前を付けなければならないという面白いルールがあります。
これは1926年に始まり、「犬の年齢を簡単に識別できるようにする」という目的で導入されました。例えば、2024年は「V」の年、そして2025年は「A」の年となり、サイクルが新たにスタートします。
使われないアルファベットがある?
このルールでは、フランス語で名前を付けにくいという理由から、K, Q, W, X, Y, Z の6文字は使われません。そのため、20年周期でアルファベットが一巡します。
ルールは絶対?通称を使ってもOK!
このアルファベットルールは、あくまで血統書(LOF)に登録するための公式名に適用されます。日常生活で呼ぶ「通称」は、飼い主さんが自由に決めることができます。
そのため、公式名はルールに従った「Albert」にしつつ、普段は「Taro」と呼ぶ、ということも可能です。このルールと自由さが共存している点も、フランスらしい文化と言えるでしょう。
オスのフランス犬に人気の「A」から始まる名前
カテゴリー | 名前 |
クラシック | Albert (アルベール), Arthur (アルチュール), Antoine (アントワーヌ) |
モダン | Axel (アクセル), Arlo (アルロ), Aston (アストン) |
神話・ヒーロー | Achille (アシル), Apollo (アポロン), Aragorn (アラゴルン) |
自然 | Aspen (アスペン), Azur (アジュール), Ambre (アンブル) |
メスのフランス犬に人気の「A」から始まる名前
カテゴリー | 名前 |
クラシック | Alice (アリス), Adèle (アデル), Amélie (アメリ) |
モダン&キュート | Ava (アヴァ), Alba (アルバ), Aria (アリア), Ambre (アンブル) |
神話・ヒロイン | Athena (アテナ), Artémis (アルテミス), Arya (アリア) |
自然・詩的 | Aurore (オロール), Azalée (アザレ), Alizée (アリゼ) |
フランス犬のユニークな名前
カテゴリー | 名前 |
ユニセックス | Alex (アレックス), Angel (エンジェル), Ash (アッシュ), Aiko (アイコ) |
ユニーク | Atom (アトム), Aero (アエロ), Alias (アリアス), Ananas (アナナス/パイナップル)🍍 |
アルファベットルールを超えて大人気!フランスの犬の名前トップ10
「今年のアルファベット」ルールとは関係なく、常に人気が高い名前もあります。現代フランスの飼い主さんたちの好みが反映された最新のトップ10です。
順位 | 男の子の名前 | 女の子の名前 |
1 | Rio (リオ) | Nala (ナラ) |
2 | Lucky (ラッキー) | Maya (マヤ) |
3 | Max (マックス) | Luna (ルナ) |
4 | Simba (シンバ) | Ruby (ルビー) |
5 | Oslo (オスロ) | Naya (ナヤ) |
6 | Jack (ジャック) | Joy (ジョイ) |
7 | Rocky (ロッキー) | Lola (ローラ) |
8 | Paco (パコ) | Bella (ベラ) |
9 | Jazz (ジャズ) | Roxy (ロキシー) |
10 | Oscar (オスカー) | Nina (ニナ) |
人気の名前の背景は?
- Nala (ナラ) & Simba (シンバ): ディズニー映画『ライオン・キング』の影響が絶大!今の飼い主世代(ミレニアル世代やZ世代)が子供の頃に観た作品であり、忠誠心や優雅さの象徴として愛されています。
- Rio (リオ): Netflixの人気シリーズ『ペーパー・ハウス』のキャラクター名として人気が爆発。太陽や自由を連想させる響きも人気の理由です。
- Oslo (オスロ): 地名に由来する名前も人気で、特に北欧の都市名はおしゃれな印象を与えます。
フランス文化の鏡!ユニークな名前のインスピレーション源
フランスでは、自国の文化を反映したユニークで遊び心のある名前もたくさん付けられています。
🥐 グルメの国ならでは!美味しそうな名前
フランスの「生活の芸術(art de vivre)」の中心は、なんといっても美食。愛犬を、まるで愛おしい作品のように名付けるのがフランス流です。
- チーズ: Brie (ブリー), Roquefort (ロックフォール)
- ワイン: Merlot (メルロー), Chablis (シャブリ)
- お菓子・パン: Macaron (マカロン), Éclair (エクレア), Croissant (クロワッサン)
- 料理: Pot-au-Feu (ポトフ), Ratatouille (ラタトゥイユ)
「私の小さなクロワッサン!」なんて呼びかけるのも、深い愛情表現のひとつなのです。
🎬 ポップカルチャーや歴史・神話も人気
映画や文学、歴史もインスピレーションの宝庫です。
- ポップカルチャー: Anakin (アナキン), Arwen (アルウェン), Venom (ヴェノム)
- 神話・歴史: Apollon (アポロン), Athéna (アテナ), Louis (ルイ)
- 芸術家: Matisse (マティス), Rodin (ロダン)
英雄や芸術家の名前を付けることで、「うちの子には、勇気や気品を持ってほしい」という飼い主さんの願いが込められています。
日本とはどう違う?フランスと日本の名付け文化を比較
フランスの命名ルールは独特ですが、日本の名付け文化と比べてみると、さらに面白い発見があります。
フランス | 日本 | |
命名ルール | 「今年のアルファベット」という公式ルールあり | 特にルールはなく、自由 |
人気の響き | 短く、はっきりした子音を持つ名前(Max, Rocky) | 短く、柔らかい響きの2音節の名前(モコ, ココ) |
重視すること | 響きの良さや文化的な背景(歴史、芸術など) | 「カワイイ」という感覚や親しみやすさ |
主な発想源 | 美食、歴史、神話、グローバルなポップカルチャー | 自然(ソラ、ムギ)、食べ物(モカ、マロン)、和風(コタロウ) |
愛情表現 | ユーモアや文化的な象徴として名付ける(Croissant) | 愛情を込めた接尾辞(~ちゃん、~くん)を使う |
フランスが文化的な背景や効率性を名前に求めるのに対し、日本はペットとの情緒的なつながりや可愛らしさをより重視する傾向があると言えるでしょう。
どちらの文化でも、犬が「家族の一員」として深く愛されていることは共通していますね!
まとめ:愛犬にぴったりの素敵な名前を見つけよう!
フランスの犬の名前の世界、いかがでしたか?
- フランスには「今年のアルファベット」で名前を付けるユニークなルールがある
- 2025年は「A」の年!クラシックからモダンまで様々な名前が人気
- 美食や文化にちなんだ、フランスらしい遊び心のある名前もたくさん
- 名前の付け方には、その国の文化や価値観が色濃く反映されている
名前は、私たちが愛犬に贈る最初のプレゼントです。これから10年、15年と一緒に過ごす大切な家族だからこそ、呼びやすく、愛情を込められる名前を選んであげたいもの。
この記事が、あなたの愛犬にぴったりの名前を見つけるための、素敵なインスピレーションになれば嬉しいです。