
アメリカでは、どんな想いを込めて犬に名前を付けているのでしょうか?そこには、愛する家族の一員として、幸せを願う気持ちが溢れています。
この記事では、アメリカで人気の犬の名前をランキングでご紹介すると共に、その名前に込められた物語や背景を紐解いていきます。
目次
1.アメリカの犬の名前トレンドについて
アメリカのメスの犬の名前は、ルナが不動のトップ
メスの犬の名前では、「Luna(ルナ)」が不動の人気を誇っています。次に人気が高いのは「Bella(ベラ)」で、こちらも常に上位にランクインしています。
他にも「Daisy(デイジー)」、「Lucy(ルーシー)」、「Willow(ウィロー)」、「Stella(ステラ)」、「Maggie(マギー)」、「Sadie(サディ)」、「Lola(ローラ)」、「Rosie(ロージー)」といった名前が定番です。
アメリカのオスの犬の名前は、マイロが急上昇、マックスも健在
オスの犬の名前では、「Milo(マイロ)」の5位から大きく順位を上げ、長年人気だった「Max(マックス)」は、2024年には2位に後退しましたが、依然として高い人気を保っています。
その他、「Teddy(テディ)」、「Charlie(チャーリー)」、「Cooper(クーパー)」、「Bear(ベア)」、「Toby(トビー)」、「Finn(フィン)」、「Tucker(タッカー)」、「Ollie(オリー)」**などがトップ10に名を連ねています。
人気の名前リスト(2024-2025年)
順位 | オス犬の名前 | メス犬の名前 |
---|---|---|
1 | Milo(マイロ) | Luna(ルナ) |
2 | Max(マックス) | Bella(ベラ) |
3 | Teddy(テディ) | Daisy(デイジー) |
4 | Charlie(チャーリー) | Lucy(ルーシー) |
5 | Cooper(クーパー) | Willow(ウィロー) |
6 | Bear(ベア) | Stella(ステラ) |
7 | Toby(トビー) | Maggie(マギー) |
8 | Finn(フィン) | Sadie(サディ) |
9 | Tucker(タッカー) | Lola(ローラ) |
10 | Ollie(オリー) | Rosie(ロージー) |
地域によって人気が異なる、アメリカの犬の名前
犬の名前の好みは、アメリカ全土で一律ではありません。州や地域によって独自の傾向が見られます。
「Luna(ルナ)」はカリフォルニア、フロリダ、ニューヨークなど、西海岸や一部の東海岸の州で特に人気があります。
一方、「Bella(ベラ)」はテキサス、イリノイ、オハイオなど、南部や中西部でトップの名前となる州が多く見られます。
アリゾナ州では「Charlie(チャーリー)」、ケンタッキー州では「Bear(ベア)」、モンタナ州では「Otter(オッター)」、ユタ州では「Moose(ムース)」など、その地域ならではの人気名もあります。
これは、地域の文化や地理的特徴が名前に影響を与えていることを示唆しています。
アメリカ犬種ごとの命名傾向
犬の名前は、犬種によっても特徴が見られます。飼い主は、犬種のイメージや特性に合った名前を選ぶ傾向があります。
ラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバーのような大型犬では、「Max(マックス)」や「Charlie(チャーリー)」、そして「Luna(ルナ)」や「Bella(ベラ)」といった親しみやすい名前が人気です。
ジャーマンシェパードやハスキーには、力強さを連想させる「Zeus(ゼウス)」や、ハスキーの毛色を思わせる「Koda(コダ)」、「Nova(ノヴァ)」といった名前がよく選ばれます。
ボクサーには、そのタフなイメージに合う「Rocky(ロッキー)」や「Tyson(タイソン)」が人気です。
また、毛色にちなんで「Oreo(オレオ)」(白黒)や「Ginger(ジンジャー)」(赤褐色)といった名前もよく見られます。
この傾向は、飼い主が犬種の特徴を考慮し、その犬にぴったりの名前をつけたいと考えていることを示しています。
犬の命名に影響を与える
アメリカの犬の命名トレンドは、非常に多様な要素によって形成されています。
ポップカルチャー: 映画、文学、テレビ番組は、犬の名前の大きなインスピレーション源です。『ハリー・ポッター』の**「Luna(ルナ)」、『トワイライト』の「Bella(ベラ)」、『ライオン・キング』の「Nala(ナラ)」などがその例です。新しいスーパーヒーロー映画の公開が「Krypto(クリプト)」**などの名前の人気を押し上げるといった予測もあり、現代のメディアが与える影響は非常に大きいと言えます。
食べ物や飲み物: **「Honey(ハニー)」、「Ginger(ジンジャー)」、「Oreo(オレオ)」、「Mochi(モチ)」**など、可愛らしい響きの食品名も人気です。これらは、犬の毛色にちなんで名付けられることもよくあります。
人間の名前: 犬を家族の一員と見なす傾向が強まるにつれて、**「Charlie(チャーリー)」、「Lucy(ルーシー)」、「Max(マックス)」、「Bella(ベラ)」**など、人間にも一般的な名前が犬にも多くつけられています。
歴史や神話、場所: 歴史上の人物(例:「Lincoln(リンカーン)」)、神話の登場人物(例:「Thor(ソー)」、「Zeus(ゼウス)」)、アメリカの都市や自然の場所(例:「Aspen(アスペン)」、「Tahoe(タホ)」)などからインスピレーションを得た名前も選ばれています。
これらの多様なインスピレーションは、犬の名前が単なる呼び名ではなく、飼い主の興味や価値観、そしてペットへの愛情を映し出すものであることを示しています。
まとめ
アメリカにおける犬の名前のトレンドは、以下の特徴があります。
- ペットの人間化: 犬が家族の一員として深く愛されるようになり、人間の名前や愛称がより多く使われています。
- 短く覚えやすい名前: 「Luna」「Milo」のように、短くて母音の多い名前は犬が聞き取りやすく、覚えやすいため人気が高いです。
- ポップカルチャーの影響力: 映画やテレビ番組、SNSのトレンドが犬の名前の人気に大きな影響を与え、新しい名前が急速に広まることがあります。
- 地域や犬種による多様性: 全国的なトレンドがある一方で、地域ごとの文化や犬種固有の特性も名前選びに影響を与えています。
- 古典と流行の共存: 「Max」や「Bella」のような昔から人気の名前と、「Milo」のように短期間で急浮上する名前が混在しています。
今後も、ポップカルチャーの影響は続き、よりニッチな分野からインスピレーションを得た名前も増えていくでしょう。また、ペットのデータが増えることで、飼い主がより好みや犬種に合った名前を選べるようなツールが登場するかもしれません。
犬の名前は、アメリカ社会におけるペットの役割の変化を映し出す鏡であり、その命名の多様性はこれからも進化し続けるでしょう。